« 絵画館前通りより | トップページ | 白い傘 »

2005.01.11

晴れの定義

天文屋にとっての重要な関心事の一つに「天気」がある。
晴れてくれなければ星は見えないし、晴れる見込みの無い日に出かけてもしょうがない。
だから僕らはいつも天気予報や気象情報を気にしている。中には専門家である気象予報士ばりに詳しかったり、実際それが高じて気象予報士になってしまった人もいる。天文と気象は切り離せないのだ。

かつては、天気予報の「晴れ」を信じ撮影に行ったものの、「およそ晴れとは思えない空模様」でガッカリすることも少なくなかった。
予報がはずれるのは仕方ないとして、そもそも「晴れの定義」が曖昧だったのだ。僕の持っていた「晴れを示す尺度」が違っていたのだ。天気予報に罪は無い。

気象学的には、快晴、晴れ、曇りの区別は以下のようになっているらしい。

・ 快 晴: 雲量が0-1で、雨が降っていない状態。
・  晴  : 雲量が2-8で、雨が降っていない状態。
・  曇  : 雲量が9-10で、雨が降っていない状態。

雲量とは、全く雲のない状態を0、全天が雲に覆われている状態を10とした全天に占める雲の割合をいい、目視によって計測する。
のだそうだ。

「雲量が2-8を晴れ」とするのは、天文屋的にはかなり解せない。雲量8なんていったら星などほとんど見えない。(^^;
天文屋的な快晴、晴れ、曇りの区別はおそらくこんな感じだろうか。

・ 快 晴: 雲量が0で、雨が降っていない状態。
・  晴  : 雲量が1-3で、雨が降っていない状態。
・  曇  : 雲量が4-10で、雨が降っていない状態。

僕は、雲量が全天の3割を超えたらかなり雲が多いと感じる。
実際はどの方向に雲があるか…、見たい(撮りたい)対象が雲に邪魔されていないか…によって判断は変わるだろうけど。でも、広角レンズでの撮影は厳しくなる。

露出時間の長い天体写真においては、制御不可能な雲は無いにこしたことはない。
でも、そんな雲も時に作画上有効に働いてくれたりするもんだから、つくづく写真は楽しいと思う。
そういうハプニング的要素があるからこそ、僕は天体写真に魅了され続けているのかもしれない。

|

« 絵画館前通りより | トップページ | 白い傘 »

天文」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
晴れを示す尺度=(雲の量×目視時間)÷視界の範囲×100=天曇率 
 ってことなんですね。これだけ感覚の要素が多いと天気予報があてにならないことが素直に受け入れられます。(ん?)

投稿: キノコ | 2005.01.12 02:16

はじめましてm(_ _)m
CCDで銀河を撮っております。セルフガイドにとっては、たとえ一片の雲の通過も「許すまじ!」(笑)という感覚でしたが、

>雲も時に作画上有効に働いてくれたりするもんだから、つくづく写真は楽しいと思う。

なるほど、星景写真にはそういう可能性もあるのだわと非常に新鮮でした。
思えば空に雲があるのって、ごく自然なことですものね。

投稿: みなみ | 2005.01.12 19:19

>キノコさん
はじめまして。
天気予報って、イマイチ定量的な感じがしなかったんですけど、一応「晴れ」や「曇り」の定義があるようなんで納得しました。
でも、あくまで目視なんですよねぇ…。担当者によって微妙な誤差が生じそうです。

>みなみさん
はじめまして。
いやぁ、大抵は失敗カットになります。(^^;
特に長時間露出の気合い入れたカットで、雲にやられるとかなり凹みますね(^^;。きれいな円弧のはずが途切れ途切れで…。

投稿: ライナス | 2005.01.12 22:50

この記事へのコメントは終了しました。

« 絵画館前通りより | トップページ | 白い傘 »