天体写真いろいろ・その三
これらの写真は、前述と同じ“ガイド撮影法”という方法で撮られています。が、決定的な違いは対象をクローズアップしている、という点です。
やはり前述の赤道儀に、カメラを乗せて撮るのですが、ここではカメラレンズの代りに望遠鏡を使います。
こんな感じ↓
http://www.strange-stargazers.jp/linus/salon/MS-4/field.html
望遠鏡の接眼部に直接カメラを取り付けて撮影するため、「直接焦点撮影法(直焦点撮影)」とも呼ばれています。オリオン大星雲、アンドロメダ大星雲等々、様々な星雲星団のディテールは、息を飲むほど美しく、おそらく天体写真の王道と言えるでしょう。数ある天体写真ジャンルのなかで、一番人口が多いのではないでしょうか。
迫力の拡大画像が期待できますが、赤道儀には、拡大率が上がれば上がるほど精度が求められてきます。赤道儀は見かけの割にあんまり精巧じゃなかったりします。
そこで、ガイド星という基準星を監視することにより、粗い精度を補ってやります。
このため、撮影鏡筒の他にもう一つ望遠鏡を載っけて、そっちで基準星を監視し、目視でズレを補正していきます。ただこの補正に関しては人力ではなく、今やオートガイダーという機械がズレを監視し、赤道儀に補正量の信号を随時送って補正して撮ることも多いです。
光学系、駆動系にコストがかかるのがたまにキズ。ちょっとリッチでないと敷居が高いかもしれません。
星雲星団の直焦点写真は、根気と緻密さが特に要求されるような気がします。
ライナスの性分には合わなかったようで、最近こういう写真は撮ってません(^^;
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≪天体写真ギャラリーと星のある生活≫
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コメント
こんばんわ。
今日、屋根裏を見たとたん、「うおぉーっ!!スゴイ・・・」と、誰もいない部屋で叫んでしまいました。
他の天体写真も凄いですが、今日は迫力が違いますね。
生で観たいです。PCでは勿体ないです。
スゴイです。
投稿: きばら | 2005.10.09 22:29
銀塩天体画像から足が遠のいて久しいです。
(最後の銀塩は4年前のしし座流星群です)
しかし、このような素晴らしい天体写真を拝見するにつけ、
復活してみようかな..?と、いう気がしないでもありません。
(約20年前中古で買ったPENTAX67が冬眠中..爆)
投稿: Ken28 | 2005.10.10 20:51
>きばらさん
ありがとうございます。
こういう写真って、「天体写真!」って感じですよね(^^;
プリントではまた違った趣きがあると思います。
>ken28さん
67使いましょう笑
天文向けのフィルムがほとんどない市場ですが、E200なら手堅く撮れると思いますよ。
投稿: ライナス | 2005.10.11 00:08
そうですねぇ、上を見ればキリがないですね。やはりリッチでないと・・^^;
セッティングにも手間がかかるし・・。それでも僕は今はまだ撮るのが楽しい時期ですので、しばらく直焦点撮影が続きそうです。
デジタルですと焦点距離も伸びて、さらに精度を要求されますね。・・にもかかわらず、うちの赤道儀は精度が低い上に半自動ガイドしかできません。中腰でガイドアイピースを覗き続ける長時間のガイドは体力的に厳しいものが・・^^;
最近は露光時間を短めに、ノータッチ・・というか放りっぱなしです。(爆)
投稿: Fuuma-mfuk | 2005.10.11 23:14
デジタルによって楽ができるかと思えば…反って厳しくなる…なんか皮肉な感じですね(^^;
でも、いろいろ機材を工夫しながら撮るスタイルは、他分野の写真では聞きませんし、
天体写真ならではの楽しみ方なのかもしれませんね。
投稿: ライナス | 2005.10.12 23:24